授業をつくるTV

このブログでは,youtube「授業をつくるTV」と連動して,子どもと教師,子ども同士のやり取りから,授業の姿やそれを作り出す教師の思いを考えていきます。

子どもの主体性は2つある。

最近,「子どもの主体性」は,2つあるのではないかと思うのです。

 

Ⅰ【授業中のやり取りによって,教師が引き出していく主体性】

この主体性は,教師と子ども,双方のやり取りで生まれます。

授業中のやり取りによって,子どもに「あれっ?えっ?」「どういうこと?」「おかしい?」などの思いをもたせ,興味関心や必要感を高めていきます。

そのことが,「やってみたい」「明らかにしたい」という子どもの追究意欲につながっていきます。


これは,教師がもつ「授業技術」です。

(第1回と第5回の動画で,このやり取りを観ることができます。)


第1回「あれっ?えっ!の瞬間をつくる」

 


第5回「電気を通す物①…いや 先生!違います!!」

しかし,課題として…

Ⅰの主体性だけを求めていくと,興味関心や必要感の薄い課題に対して,追究意欲が生まれにくいことがあります。

すべての授業で興味関心や必要感を高めることができればよいのですが,それが難しい場合もあるからです。

 

Ⅱ【子どもが自ら課題に向かう主体性】

「できる,分かるようになりたい」という気持ちや,「しっかりと学習しよう」という意志から生まれます。

分からない問題を粘り強く解こうとする姿勢も,この気持ちや意志があってこそだと思います。

子どもに,この気持ちや意志をもたせるためには,「日々の教師の働き掛け」が必要となります。

働き掛けとは,学習に向かう姿勢を認めたり,褒めたりして,その良さをプラスに価値付けていくことです。

しかし,課題として…

Ⅱの主体性だけを求めていくと,「やってみたい」「明らかにしたい」という思いよりも,「学習する」という行為自体が,学習の目的となってしまいます。

また,学習の過程でマイナスの要因が続くと,「学習させられている」という主体性とはかけ離れた思いを抱かせてしまう場合もあります。

 

今,私は,子どもの学習において,ⅠとⅡのどちらの主体性も欠かせないと感じています。


子どもが「あれっ,おかしい」と疑問をもち,「明らかにしたい」と思えるようなやり取りのある授業を作る。

それと同時に,子どもが自ら学びに向かう姿勢を「日々の教師の働き掛け」で作っていく。

 

私は,今まで,授業の中にⅠの主体性を作ることを強く意識してきました。

そして,それを続けていくと,意欲的に(楽しそうに)課題を追究する子どもたちの姿が見られるようになりました。

しかし,Ⅰの主体性ばかりを追い求めすぎると,面白さや楽しさだけに反応する子どもが出てきます。

子どもが自ら課題に向かう姿勢(自分で自分を成長させる姿勢)も身に付けさせたいと考えたとき,Ⅱの主体性の大切さに改めて気付きました。

 

また,周りを見渡してみると…Ⅰの主体性を授業の中で意識して作っている先生は少なく,基盤となるⅡの主体性を作っている先生方が多いことに気付きます。

もし,そのような先生方が,Ⅱの主体性の中に,Ⅰの主体性を作ることを意識できたなら…きっと,子どもがもっと生き生きと学びに向かう学校が増えると思います。

 

Ⅰ>Ⅱ でも Ⅰ<Ⅱ でもなく … バランスよく Ⅰ=Ⅱ になると,子どもの主体性は大きく育つと思うのです。

 

この2つの主体性のバランスを意識して,日々実践していきたいと思います。